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必中正射!的中率向上・安定感を目指そう【弓道】

※この記事を読めば、今すぐ的中が出るようになるわけではありません。日々の練習の助けとなれば幸いです。

的中を出さなければ勝てない。

弓道には的中以外にも体配や射形など様々な要素があります。それらはとても大切なことばかりです。しかし、勝敗を決めるのは的中だということを忘れてはいけません。正射必中とは弓道でよく言われる格言で、「正しく射られた矢は、必ず的に当たる(中たる)」という意味です。しかし、学生のように時間が限られた人にとっては、正射について考察し続けることは難しいでしょう。

ですから、正射ならば必中である から 必中のなかに正射がある とアプローチを転換して考えることが、上達の早道だと当ブログでは考えています。つまり、射形をなおすにも中たる方、中たりやすい方を選択することが大切です。なぜなら、的中しない射のなかには正しい射はないのですから。

いかにミスをしないか。

弓道という競技の特殊性について、大切な視点が2つあります。

弓道は同じ動作をひたすら行う。

1つ目に同じ動作しかしないということです。例えば、野球には捕る、投げる、打つ、走るという4つの動作を基本としており、それらを複合的に組み合わせることが求められます。しかし、弓道では弓を引く(射法八節の実践)というたった1つの動作を、ひたすら同じように行うことが求められるのです。したがって、いかに意識するところを減らして簡単にするかが毎回同じように引くためのコツです。

弓道は自分が外さなければ負けない。

2つ目に自分が外さなければ負けないということです。相手や判定に直接干渉されることがないので、相手に出し抜かれたとか、あれは誤審だったということはありません。原因はただ一つ、自滅です。練習試合などを通じて、緊張するとどういう癖が出やすいのかを把握し、ひとつひとつ不安要素を潰しましょう。特に試合前は新しいことに手を出さず、今自分が持っているものを洗練することを念頭において練習しましょう。日々の練習は的中の感覚を忘れないようにします。つまり、自分のできることを確実なものにすることが上達の秘訣です。

的中し続けるために変えてはいけないこと

上記の特殊性を踏まえて、自身で確認しながらでき、射癖を極力つけないような的中のエッセンスを伝授します。

①狙いを変えてはいけない

初歩的と思われるかもしれませんが、まずは狙いです。矢が前に飛ぶから後ろを狙う。下に飛ぶから上に飛ばしている。そういった状況では上達は見込めません。的を正しく狙うことは再現性を高めます。逆に的付けを意図的にずらし、間違った狙いで的中を出すことは悪い射癖の原因となります。余計な動きや意識が必要になってしまうかもしれません。今すぐに中てなければならない理由がなければ、正しい狙いを裏的側から友人に見てもらうべきです。

②弓手を変えてはいけない

次に意識すべきは弓手です。弓手は矢が飛ぶための発射台です。まっすぐ弓手を的に向け、しっかり押し続けましょう。離れも弓手からを意識しましょう。

③縦線を変えてはいけない

最後に、一番重要なのが縦線です。三重十文字の中心に通る、頭頂から地面に垂直に引いた線のことです。この意識がないと、弓手の押しが十分に効きません。押そう押そうと思って、体が懸かるのは縦線の充実という視点が足りないのでしょう。天から引っ張られているような感覚を大切にしてください。地面にどっしり構えながら、上に伸びるというのは慣れるまで難しいですが、乗り越えれば一生モノの縦線が手に入ります。根気よく取り組みましょう。

④矢数で的中は確実なものになる。

上記の変えてはいけないポイントを踏まえて、矢数をかけましょう。特に妻手は行射中に見ることができないので、上達にはかなりの困難を極めます。ひねりや下弦の感覚がある程度わかるようであれば、変えてはいけない三点を意識し的中を出し続けることで、それに従する妻手を手に入れることが可能になります。

まとめ

今回の記事をまとめると、以下の通りです。

  • 弓道は的中だけではないが、勝敗は的中で決まる。
  • 学生など時間が限られている方は、的中する射にしか正射はないと割り切るべき。
  • 悪い射癖がつきやすいので、狙いは変えない。
  • まっすぐ飛ばすために、弓手は変えない。
  • 弓手を効かせるために、縦線は変えない。
  • 再現性を高めるために、矢数をかける。

あとがき

練習を重ねても、なかなか上達を感じないとお悩みの方は上記のポイントを押さえられていないのかもしれません。努力の量だけでなく、努力の方向性にも目を向け、正しい努力を多く重ねていくことが上達につながります。的中率向上目指してがんばりましょう。応援しています。