五段審査を受審される方ならびに弓道の知識を深めたい方の参考になれば幸いです。
- 残身は射の総決算って?
- 五段審査に合格したい。
- できれば解答例も見たい!
- 「残心は射の総決算」を解答するうえで気を付けること
- 「残心は射の総決算」の解答・解説
- 実技審査やそのほかの学科試験問題について
動作を覚えるためにも、受審資格を得たら早めに購入することをおすすめします。
初めて購入する着物はポリエステルのセット商品で問題ありません。
暑い時期にも肌にまとわりつかないので脱ぎやすいですし、しわになりにくく洗いやすいので入門品としては最適ですよ。
\ CHECK /
「残心は射の総決算」を解答するうえで気を付けること
設問は以下の通りです。
A群「残身は射の総決算である」とはどのようなことか説明しなさい。
ポイント1、正しく解答する
A群は用語の説明を求められる傾向があります。
自分の意見を述べるよりも、正しく言葉の意味を説明することに重きを置くことが肝要です。
「残身ってこういうものだから、残身って射の総決算だよね」を示す必要があるわけです。
ポイント2、問題の意味を理解する
問題文中の「総決算」を辞書で引きましょう。
そう‐けっさん【総決算】[名](スル)
1 一定期間の収支のすべてについて行う決算。
2 物事を締めくくること。結末をつけること。「この一年の活動を総決算する」
ここでいう総決算とは2の意味ですね。
つまり「残身ってこういうものだから、射の締めくくりなんだよね」を示せば解答となります。
「残心は射の総決算」の解答・解説
残身とは射法八節の1つで、一番最後の節にあたります。
だから締めくくりと言うにふさわしい!では少し論拠として弱いですね。
それでは弓道教本を確認してみましょう。
第八 残心(残身)(ざんしん)
矢の離れたあとの姿勢をいう。離れによって射は完成されたのではない。なお残されたものがある。精神でいえば「残心」、形でいえば「残身」である。
「残心(残身)」は「離れ」の結果の連続であるから、「離れ」の姿勢をくずさず、気合いのこもったまま体は天地左右に伸張し、眼は矢所の着点に注いでいなければならない。
「残心(残身)」は射の総決算である。体形厳然として、縦横十文字の規矩を堅持していなければならない。
前述のように、一貫した射が立派に完成されたときは「残心(残身)」も自然立派であり、弓倒しも生きてくる。「残心(残身)」の良し悪しによって射全体の判別ができるし、射手の品格格調も反映する。
「残心(残身)」ののち、弓を呼吸に合わせて倒し(弓倒しという)物見を静かにもどし、足をとじる。これらの動作は、すべて「残心(残身)」にふくまれるものであるという気持ちで行うことが肝要である。
射の巧拙によって不自然な弓倒し、つくろった弓倒しをしてはならない。引用元:弓道教本第一巻射法編121頁-122頁
おおきく分けて3つの事柄が解説されています。
- 残身のかたちの説明
- 残身の心構えや意識の説明
- 残身の注意点
設問を直接解答しているのは②残身の心構えや意識の説明です。
ここに①残身のかたちの説明と③残身の注意点を肉付けしてあげれば、解答の完成となります。
「残心(残身)」とは矢の離れたあとの姿勢をいう。
離れによって射は完成されたのではない。
「残心(残身)」は「離れ」の結果の連続であるから、「離れ」の姿勢をくずさず、気合いのこもったまま体は天地左右に伸張し、眼は矢所の着点に注いでいなければならない。
このように、一貫した射が立派に完成されたときは「残心(残身)」も自然立派となる。
したがって、「残心(残身)」の良し悪しによって射全体の判別ができるし、射手の品格格調も反映されることから、「残心(残身)」は射の総決算といわれるのである。
「残心(残身)」ののち、弓を呼吸に合わせて倒し、物見を静かにもどし、足をとじる。
これらの動作は、すべて「残心(残身)」にふくまれるものであるという気持ちで行うことが肝要である。(328文字)
実技審査やそのほかの学科試験問題について
本記事では「肌ぬぎの注意点」について解説しました。
なお2019年度には学科試験の見直しが行われ、新しい問題が追加されました。
詳細は関連記事「【弓道五段】学科試験に合格する方法。解答・解説つき【2019年度版】」にまとめています。
あわせてご参照ください。
[…] […]