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弓構えのコツ【取懸けと物見を現役弓道家が詳しく解説】

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とと
  • 弓構えについて教えて。
  • 肩がずれる。
  • 矢こぼれする。

弓構えは射法八節の3節目です。いよいよ弓を引き始めようという最終確認段階といえます。

弓構えまでの動作には弓の力がかかってこないので、比較的思い通りに動かしやすいです。一つひとつの動作の基本を確認しつつ、反復練習して自分のものにしていきましょう。

本記事でわかること
  • 弓構えは3つの動作から成る【取懸け・手の内・物見】
  • 取懸けのポイント【親指と弦を垂直に】
  • 手の内のポイント【別記事で詳細に解説】
  • 物見のポイント【自然な振り向き】

本記事の信頼性
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とと
  • 弓道歴10年以上。高校、大学、社会人で経験してきました。
  • 大学時代は主将として後輩指導に注力してきました。
  • 以下の文献を参考にこの記事を執筆しています。

『弓道教本 第一巻 射法篇』全日本弓道連盟編、『みんなの弓道』(高栁憲昭)学研プラス、『動画で学ぶ弓道 基本~称号者への道』(石山佳彦)日本文芸社、『勝つ弓道 百射百中のポイント50』(福呂淳)メイツ出版、『もっとうまくなる!弓道』(松尾牧則)ナツメ社、『DVDでわかる!勝つ弓道 最強のコツ50』(加瀬洋光)メイツ出版、『確実に上達する弓道』(加瀬洋光、関野祐一)実業之日本社、『部活で大活躍できる!弓道 最強のポイント50』(高栁憲昭)メイツ出版、『弓具の雑学事典』(日本武道学会・弓道専門分科会)東京印書館

弓構えは3つの動作から成る。

弓構えは取懸け、手の内、物見の3つの動作から成ります。本記事では3つの動作ごとに章分けして解説していきます。

特に弓構えはどうやって弓や弦を持つかという道具の扱いによって成否がわかれてきます。つまり、動作が思い通りにいかない原因は3つに分類できます。

  • 道具が合っていない
  • 理想の形が描けていない
  • 力がかかることで思い通りに動かせていない

道具、理想、実際。どこが原因でうまくいっていないのかを意識することが大切です。

取懸けのポイント【親指と弦を垂直に】

取懸けを道具、理想、実際の観点から解説していきます。

取懸けの道具:弽はあっているか

道具の選び方については過去記事で紹介しています。

日本弓道の初期費用・必要な道具を詳しく解説【弓道部員や初心者向け】

取懸けの理想:素手で確認しよう

親指を中指と薬指の間あたりにおき、その際人差し指と中指を一本の指のようにします。

小指と薬指をしめると、中指人差し指のペアがつられて動くのを感じると思います。そのくらい自然な力で親指をおさえるようにしましょう。電車のつり革を持つようにという表現もあります。

親指は反らし、爪が弽に当たるように意識することが大切です。内側に折り曲げるとスムーズに離れが出にくいので気を付けましょう。

取懸けの実際:弽を挿して確認しよう

右手を腰から離すと同時に弓を右に傾け、弓手が体の正面あたりにくるようにします。そのあと、弽の親指にある弦溝に弦をかけます。このとき弽の親指と弦が垂直に交わり、十文字を形成するようにしましょう。

取懸ける位置は親指と番えた筈の間に矢一本分のスキマができるくらいです。それよりも高くても低くても矢に力が乗りません。

取懸けたら腕を反時計回りに回して、少し矢と人差し指が触れるようにします。手先で行ったり、矢を抑え込んだりしないように気を付けましょう。

手の内のポイント【別記事で詳細に解説】

手の内については過去記事にて注意点をまとめています。

【弓道】手の内は秘伝の技術。完璧をめざさなくてOKです。【弓道】手の内は秘伝の技術。完璧をめざさなくてOKです。

物見のポイント【自然に振り向く】

物見は羽引き終了後に、的のほうに顔を向ける動作です。

  • 羽引き(はびき)…弓構えの形で両肘を張るようにして弓を少しだけ押し開く動作。筈こぼれしにくくなる。

手の内や弽に力がかかるので弓を引く方向の目安にしましょう。

また物見に必要な道具はありませんので、見出しは省略します。

物見の理想:自然な振り向き

自然に的の方向に顔を向けます。両目の高さが平行になるよう、首の向きに気を付けましょう。

力いっぱい首を曲げると、体がこわばってしまいます。それに、せっかく整えた肩線もずれやすいので、人に呼ばれたときにふっと振り向く程度でOKです。

実際:的にそそぐ目線にも注意

取懸け、手の内まで出来たら物見を入れますが、すぐに的に目をやってはいけません。視線を矢に沿って的に向けていきます。

具体的には弓→矢→矢道→的の順です。

不必要にきょろきょろしたり別の場所を見たりするなど目線を定めない、カッと目を見開き的を狙う、口をあく、あごが上がるといった物見にならないよう気を付けましょう。あくまで自然にです。

【まとめ】弓構えで離れも決まる。

弓構えで決めた取懸けや手の内が、離れの成否に直結します。弓矢への力のかかり方にも、体の使い方にも影響してくるからです。

数少ない射手と弓が接するポイントなので、弓の力を生かすも殺すも射手の力量次第です。

丁寧に定め、なんとなくで行わないように気を付けましょう。

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